エネルギー転換の進展の中で新たな機会が生まれ、さまざまなスタートアップが新たなビジネスモデルを構築し、産業構造を変革しつつあります。クリーンエナジーワイヤーのスタートアップインタビュー連載第9回「Sunfire」の翻訳記事をお届けします。
再生可能エネルギー電力は、脱炭素化に向けて自動車や暖房の化石燃料を直接置き換えることができます。ドイツのスタートアップであるサンファイアは、そのような置き換えが不可能な航空や鉄鋼、化学などの産業にソリューションを提供しています。同社は、再生可能エネルギー電力から気候中立なガスや燃料を生産するシステムを開発しました。これによって化石燃料を代替することができます。
サンファイア共同創業者でCEOを務めるカール・バーニングハウゼン氏は、水素経済の見通し、薄い大気(文字通り!)からの合成燃料生成、将来的には欧州が再生可能エネルギーの輸入に依存する必要がなくなる理由について、クリーンエナジーワイヤーに語りました。
企業概要
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- Power-to-gasやPower-to-liquidを専門とするサンファイアは、再生可能エネルギー由来の産業用ガスと燃料を生産するシステムを開発しました。それらはeガスやe燃料、eケミカルとも呼ばれ、鉱油や天然ガスを代替することができます。再生可能エネルギー電力によって生み出されるこのグリーン水素は、直接利用もしくは、CO2中立なeガソリンやeディーゼル、e灯油に転換して利用することができます。
- サンファイアの蒸気電解システムは、産業プロセスからの排熱を使って電力を化学エネルギーに変換しており、これは従来の電解システムよりも効率的です。ドイツの鉄鋼メーカーであるザルツギッターは、サンファイアと共同で世界最大の高温電解システムを建設する予定であり、鉄鋼生産のためのグリーン水素をつくります。
- サンファイアには、民間投資家、石油産業(Total Energy Ventures)、電力会社(EDF、チェコのエネルギープロバイダーCEZのベンチャーキャピタル部門)までがかかわっています。2019年はじめ、金属産業設備メーカーSMSの子会社であり、ルクセンブルクを拠点とするテクノロジー企業 Paul Wurth がリードインベスターとなった際に、サンファイアはベンチャーキャピタルから2,500万ユーロを調達しました。これらの投資家が、ますます再生可能エネルギー水素を使うことになる世界の鉄鋼産業へのアクセスを提供するだろうと、サンファイアは述べています。
- サンファイアは、2018年末にドイツで燃料電池を得意とするNew Enerdayを買収しています。
- サンファイアは、2019年に数MWの商業プロジェクトを進めたいと述べています。
- ロッテルダムのハーグ空港は、パイロットプロジェクトとして再生可能エネルギージェット燃料の生産計画をつくっています。そこでは、スイスのスタートアップである Climeworksが外気から取り入れたCO2とサンファイアが開発した電解セルが使われています。「空気から生み出される再生可能エネルギージェット燃料が、1日に数リットルの規模でしかなかったラボのレベルを超える、はじめての機会になるでしょう」と、サンファイアは述べています。
- オーストリアの電力会社であるVERBUNDは、グリーン水素をつくることで再生可能エネルギー電力を貯蔵し、国内最大の発電所の天然ガスを部分的に代替するためのパイロットプラントを建設しています。
- サンファイアは、Global Cleantech 100リストに何度も入っています。
なぜサンファイアが重要なのか
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- 貨物輸送や航空、鉄鋼、化学といった直接の電化が難しい、もしくは不可能だと思われている分野の脱炭素化において、Power-to-gasやPower-to-liquidはきわめて重要であると考えられています。そのため、これらのテクノロジーは、それらの分野の再生可能エネルギー電力化のカギとなります。この変化は「セクターカップリング」とも呼ばれます。加えて、e燃料やグリーン水素は、トラックや船舶、航空機のような既存の輸送や貯蔵インフラでの利用が可能であり、従来型のエンジンで燃焼させることもできます。
- このテクノロジーは、実証プロジェクトからはじめての産業規模での導入へと移りつつあり、重要なステージを迎えています。現状での欠点としては、大量の再生可能エネルギー電力を必要とするため、e燃料は依然として比較的高価であるということです。
- 再生可能燃料の生産は、炭素利用(carbon capture and usage, CCU)や大気から直接取り込んだCO2と組み合わせることができます。
- サンファイアは、伝統的な巨大産業の脱炭素化において、小規模なスタートアップがどのような役割を果たすかを描き出しています。
クリーンエナジーワイヤーで取り上げたサンファイアの記事はこちら
サンファイアへのインタビュー
クリーンエナジーワイヤーは、サンファイア共同創業者でCEOのカール・バーニングハウゼン氏にインタビューをおこないました。
クリーンエナジーワイヤー:ドイツのエネルギー転換の現在の進捗をどのように見ていますか?
バーニングハウゼン:多くの構造的な課題が解決されないままであり、ドイツや欧州の多くの政治家は本来断固として取り組むべきであるにもかかわらず、いくつかの葛藤を同時に克服しなければならないため、彼らにはそれができていません。一方で、固定価格買取制度の仕組みによって既得権益が生まれました。当初、価格支援は正当化され、非常に上手くスタートすることができましたが、多くのプレイヤーが支援に依存するようになり、いまや誰かが改革を口にすれば声高に叫び声を上げるようになりました。再生可能エネルギーを大規模に導入する上では、そういった改革が必要になります。
次に、電力系統の設計と資金調達のシステムを抜本的に改革する必要があります。現在、政策立案者は、できるだけ多くのプレイヤーがかかわることを欲していますが、系統の状況を改善しようと必死に取り組んでいる人たちと接するに留まっています。政策立案者は、将来にわたって電力系統が安定することをたしかなものにしたいと考えています。いまはまだ調整可能な電源を待機させていますが、再生可能エネルギーが中心となる未来にはその選択肢はなくなるかもしれません。特に再生可能エネルギーをシステムに導入し続けるのであれば、これが不安定性を生み出します。そのため、再生可能エネルギー発電設備の追加に資金を出すことができる大規模で調整可能な需要家と、必要とされる柔軟性を同時に増やしていく必要があります。言い換えれば、私たちは、安定した電力システムに必要とされる柔軟性を、シンプルに発電側から需要側へとシフトさせているのです。
Power-to-gas と Power-to-liquid を導入することで、システムの安定化が必要なときはいつでも数時間ですばやく対応することができます。これには報酬が支払われるべきであり、高い系統料金で罰されるべきではありません。ドイツが前進するのであれば、このような矛盾を克服する必要があります。
−− 最近、経済の脱炭素化における水素利用がよく話題に上がってきます。その進展をどのように見ていますか? 市場は立ち上がりつつあるのでしょうか?
おそらく、このテーマは政治的な流行になってきたのでしょう。再生可能エネルギーが中心になっていくなかで、私たちは水素がソリューションのひとつであると見ているので、このトレンドが有利に働いています。異なるエネルギー源を組み合わせ、賢くつないでいく必要があります。水素は必ずしも再生可能エネルギー由来であるわけではなく、再生可能エネルギーは必ずしも蓄電池を必要とするわけでもありません。
水素は、使いこなすのが難しい分子です。貯蔵することが難しく、輸送も複雑で、発火する危険性があります。しかし、同時に水素は私たちの日常生活のあらゆる場所に存在しています。もちろん、純粋なかたちではなく、たいていは炭素のような他の元素と結びついています。私たちの身体や食べ物は炭化水素で構成されていて、同じことがプラスティックや燃料、ガスなどにも当てはまります。
あまり問題なく水素が純粋なかたちで利用できる場所であれば、再生可能エネルギー由来のものが使われるべきです。しかし、私たちはその先を考える必要があり、既存の製品や燃料で使われているすべての水素を再生可能エネルギー由来のグリーン水素へと置き換えていかなければなりません。このテーマにこのアプローチで取り組むことで、いまの世界と再生可能エネルギーが中心となる未来のビジョンとの間を調整することは、はるかに容易になります。炭化水素は、既存の推進システムの中で利用することが可能であり、既存の物流インフラに分配することも可能です。すべてがすでにあるのです。
−− サンファイアが競争に打ち勝っていく見通しについて教えて下さい。サンファイア固有のセールスポイントは何ですか?
電解システムが、電気エネルギーを化学エネルギーに転換します。この化学エネルギーは、水素、一酸化物もしくは炭化水素として貯蔵することができます。他の電解システムの専門家と私たちのアプローチが異なるのは、第一にマテリアルであり、また、私たちの方が著しく高い温度であるということです。私たちは固体酸化物テクノロジー(solid oxide technology)と呼ばれるものを使っており、これは非常に効率的です。ある一定量の化学エネルギーをより少ない電力で生み出します。所与の再生可能エネルギー電力から、私たちは25%多く製品をつくることができます。
第二に、私たちの電解システムは水に含まれる水素を分離するだけでなく、二酸化炭素も分離することができます。従来の電解システムでは水素が取り出される際に水分子は壊れていました。私たちのシステムでは、酸素が取り出されます。そのため、炭素を活性化するために後で二酸化炭素を壊したい場合、私たちの電解システムを使う必要があります。なぜなら、水素だけでなく炭化水素も生み出すからです。これらは石油化学産業全体で使われる基本的な成分です。多くの純粋な水素利用は、しばらくはニッチな製品に留まると考えられるので、他の利用方法にも注目しています。
−− 例えば、水素を航空機にも利用することをお考えですか?
はい、まさにその通りです。今日、従来の精製所は原油と天然ガスしか使っていません。将来的には、そこでも私たちの炭化水素が使われる可能性があります。私たちが十分に生産できるようになれば、精製所は何も変更することなく、100%再生可能エネルギーで同じアウトプットを出すことができるようになります。精製所からの供給は、これまでと変わらず、燃焼を含めて若干クリーンになるかもしれませんが、本質的に同じです。そのため、既存の流通インフラを変えることが必要になるアプローチや、まったく新しい推進システムに比べて、再生可能エネルギーを使った私たちのシステムを市場に導入することはきわめて容易となります。
−− サンファイアの今後のもっとも重要なマイルストーンは何でしょうか?
今後3〜5年以内に、私たちは2つの大きな商業プロジェクトを軌道に乗せたいと考えています。私たちの新しいリードインベスターであるSMS Group は、鉄鋼業界で世界最大のテクノロジープロバイダーなのですが、私たちのテクノロジーを使って製鋼をクリーンにする考えをもっています。今日、セメント業は別として、鉄鋼産業は世界のCO2排出の6%を占めており、最悪の汚染源となっています。そのため、彼らは途方もなく大きな活動の場を私たちに提供しています。SMSは、コークスを使わない製鋼の計画を考えていて、これはもはや鉄の精練に石炭は使われなくなることを意味します。最初のステップで石炭はメタンに置き換えられ、その後、段階的に電解ガスに代替していきます。
このアプローチは、鉄鋼メーカーのザルツギッターにも適用することができるでしょう。同社はすでにサンファイアの電解システムを使っていて、現在、2件目をつくっているところです。
このプロジェクトが成功すれば、鉄鋼産業にパラダイムシフトがおこります。システムが大規模に機能することを証明できれば、実際に転換をはじめるための政治的圧力が生まれることになるでしょう。SMSとの協働のもと、私たちは世界ではじめてのクリーンな製鋼所をお見せしたいと考えています。おそらく、最初のステップからサンファイアと共に歩んできたのでザルツギッターになると思いますが、それは同社にとってもすばらしいことです。他の製鋼業者も関心をもっています。
第二に、私たちは精製所での原油を代替するため、再生可能エネルギー由来の燃料を大規模に生産するプロジェクトを実現したいと考えています。それには大量の再生可能エネルギー電力が必要になるため、私たちはドイツで省庁の支援を得て実現させたいと考えています。これが私たちのドリームシナリオです。
代替案として、ノルウェーでのプロジェクトも準備しています。ノルウェーは、いくつかの理由から理想的な国だと言えます。ノルウェーの系統電力はほぼ再生可能エネルギーであり、さらに風力発電の膨大なポテンシャルがあります。また、ノルウェーは、政治的にも心理的にも再生可能エネルギーに体勢が向いています。そして、ノルウェーはかつて欧州のエネルギープロバイダーであったため、すでに知識、エンジニア、精製所、インフラなどが整っています。
これらに加えて、彼らは原油で稼いだ資金を非常に賢く投資しており、将来的に再生可能エネルギープロバイダーへと転換するための準備を国として進めています。これらはすばらしいことであり、私たちはそれを支援したいと考えています。そのため、私たちは最初の大規模プラントを建設するためのテクノロジーパートナーと共に子会社を設立しました。こうすることで、最初のプラントから連続して複数のプラント建設へとつなげることができると考えています。
これらの2つの大規模プロジェクトを数年で実現させることで、他のパートナーたちが私たちと協働したいと思うようになり、全体として本当に大きな取り組みになると考えています。
−− サンファイアのプロジェクトを実現させる上でのもっとも大きな財務課題は何ですか? 投資なのでしょうか、運営コストなのでしょうか?
いまのところ、私たちは今後数年での実現を見込むプロジェクトとスケールアップのための設備について交渉を進めています。プロジェクトの運転期間全体を考えると、主な課題は初期投資のコストというよりは、運営コストになります。例えば、再生可能燃料1リットルあたりにかかる総コストの70%が運営コストになります。運営コストは電力価格が大半を占めるため、私たちは再生可能エネルギー電力が安く、豊富にある場所へ行くか、もしくは実証プロジェクトとして取り組むために必要な政策条件を自らつくり出す必要があります。その場合は、非現実的な規制から免除されることになります。これにより、私たちは自国内でこのテクノロジーを見てもらうことができます。しかし、将来的なコスト低下は地域の電力コストを下げることができるかどうかに依存します。
−− 再生可能燃料をつくるためのCO2はどこから来るのでしょうか?
このテクノロジーで再生可能燃料をつくるには、再生可能エネルギー電力と水、CO2が必要です。CO2に良い/悪いはなく、単なる分子に過ぎません。例えば、化学肥料やセメントの生産、バイオガスプラントから発生するCO2を使うことができます。煙突から直接取り出すこともできますし、大気に放出して後から取り出すこともできますが、この場合、同じことですが単純にコストが高くつきます。実際に空気からCO2を取り込むこともできるようになるでしょう。これは現時点では高価になってしまいますが、そのうち手ごろな価格になっていくでしょう。
私たちは、スイスのスタートアップであるClimeworksとの密接な連携のもと、できるだけ早くこのCO2抽出テクノロジーを使いたいと考えています。空気から炭素を取り出す同社のテクノロジーはすばらしく、私は同社を欧州の優良資産のひとつであると考えています。私たちは、空気から持続可能な燃料の材料のすべてを取り出すプロジェクトを実現させるためのチームを組んでいます。Climeworksは、空気からCO2を取り出し、副産物として直接利用できる水も取り入れます。そのため、事実上、私たちは薄い大気からe燃料をつくり出しているのです。
この方法でCO2を生み出すのは非常に大きなコストがかかると指摘する人もいるかと思いますが、その通りです。しかし、このプロセスはどこでも使えるため、地理的な独立性があるという大きな利点があります。そのため、近くに化学肥料プラントがなくても、再生可能エネルギーが大量に使える場所であればどこへでも行くことができます。CO2を手に入れるための追加の手間がかかりますが、安い電力を手に入れることで対応できます。CO2よりも電力価格の方がコスト影響要因として強くなるので、取り組む価値があるのです。
空気から直接取り込むテクノロジーをいま大型化させることに意味があり、また、それをプロセスに統合することがなぜ重要なのか、多くの人々はまだ理解していません。それゆえに、私たちはこのアプローチを推進し、共同プロジェクトを計画しているのです。力を合わせることで、経済的に成立することを、どこでも適切な環境でおこなうことができます。欧州内でも、e燃料を供給することができる地域がたくさんあります。
欧州は、再生可能エネルギーを得るためにサハラ砂漠に依存する必要はありません。私たちは、ノルウェー、ポルトガル、スコットランド、洋上などから再生可能エネルギーを得ることができます。どこでも可能な場所に行く柔軟性を私たちが持ち合わせていれば、たくさんの風や太陽を利用することができるのです。
−− 特にどの産業がサンファイアの製品に関心をもっているのでしょうか?
すでに述べたように、鉄鋼産業は生産をクリーンにしたいと考えています。そのためには、彼らは水素と一酸化炭素が必要になるのですが、私たちはそれらを提供することができます。精製所からも打診を受けています。精製所には水素が必要なのですが、彼らはメタンの代わりに再生可能エネルギーにしたいと考えています。これは、彼らのプロセスにおいては小さな一部に過ぎませんが、精製所そのものが大規模であるため、私たちにとってはすでにかなり大きな規模になっていて、将来の良いビジネスになると見ています。精製所は、より全般的な意味でも再生可能燃料について考えはじめていて、原油を代替するために水素だけでなく、炭化水素も必要とするようになるでしょう。
そうなると、私たちは化学産業全体を相手にすることになります。今日、化学産業は原油と天然ガスからあらゆるものの原料をつくっており、それらは精製所でつくられるか、直接使われています。例えば、化粧品やプラスティックなどの原料です。再生可能な製品をつくろうとするならば、原料をつくっている化学プラントもしくは精製所に目を向けなければなりません。ここでも再び、私たちは原料供給の担い手になることができます。
もっと具体的に言えば、私たちは多くの点で原油と同等の製品をつくろうとしています。ただし、こちらの方がよりクリーンで再生可能です。それは、現在、私たちがノルウェーで計画している設備と同じようなものとなります。この製品は2つの形態で手に入れることができるようになるでしょう。ひとつは常温での液体です。これは燃料やその他の液体製品を生産するために精製所で使われます。もうひとつは室温でワックスのような固さをもったものです。これは塗料、化粧品、薬品、タイヤなどに使われます。
私たちはすでに化粧品業界の企業から打診を受けています。彼らにはノルウェーでのプロジェクトのパートナーである北ドイツのある精製所を紹介することができます。私たちが精製所に原料を供給し、精製所は化粧品の一次産品をつくります。
−− 水素経済について、ドイツの現状はどうなのでしょうか? 世界にはさまざまな取り組みがあります。ドイツはいまだに先駆者であると考えられるのでしょうか?
ドイツは、この分野でいくつかの興味深い企業を誇りに思っています。彼らはまだかなり小規模ですが、道を切り拓くポテンシャルをもっています。私は、欧州というよりは、ドイツという前提条件のもとで考える傾向があり、私たちは全世界にこのテクノロジーを普及させることができる産業を構築するポジションにいると考えています。しかし、不適切な政策によってその産業を壊してしまわないように気をつけなければなりません。太陽光や風力の業界で繰り返しおこったことを見てきたからです。最初は欧州で大きな一歩を踏み出し、それが突如崩壊し、産業は極東に移転しました。それはとても残念なことでした。欧州では加盟国それぞれが異なる関心をもっているので、全体で一貫した政策を展開することは簡単ではないとは思いますが、私は、欧州がこの分野で経済的な原動力であり続けることを確実にするよう、注意深く政策を展開することを期待します。フランスには原子力発電があり、英国にはガス火力発電があり、ドイツには石炭火力発電があります。これらの調整を考えると、政治家が羨ましいとは思えませんね。
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インタビュー:ソーレン・アメラング(Sören Amelang)Clean Energy Wire記者
元記事:Clean Energy Wire “Start-up Sunfire’s e-fuels can decarbonise industries most addicted to fossil fuels” by Sören Amelang, 14 Jun 2019. ライセンス:“Creative Commons Attribution 4.0 International Licence (CC BY 4.0)” ISEPによる翻訳